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2005年 12月 12日
私の住む町ではたしか夏頃封切られた『Crash』(ドイツでは『L.A. Crash』)を観た。封切り当時、L.A.という文字を見た瞬間に私が観ても好きになる映画じゃないような気がしたので観に行かなかったのだが、行きつけの映画館で今週やってるので行ってみた。そして、私が夏に下した判断は、大いなる誤りであったことが発覚した。
ただ暗い画面に光のようなものがぼーっと浮かんでいる最初のシーンですっかりこの映画の虜状態。別に何かが起こるわけでもなんでもないのです。そんな画像が3分くらい続いたかもしれない(実際はもっと短かったのかもしれないけど…)。それを見ている間のあの胸の鼓動ったらなかった。やっぱりいい映画というか自分が好きになる映画って、最初のシーンから心の奥底にまっすぐに入り込んで来てしまうんだなあと改めて思った。 映画のテーマは黒人差別。そこにさまざまな人種のカップル、親子、同僚、友人の日常が絡み合ってくる。ある事故がきっかけにして次々と起こる、人と人との葛藤、優しさ、思いやり、苦しみなど、さまざまな感情がつぎつぎと起こるいくつもの出来事にからめてあらわにされる。 調べてみたら監督のポール・ハギス Paul Haggisはイーストウッドの『ミリオンダラーベイビー』の脚本を書いた人だった。人間が持つさまざまな感情を押し付けがましくなくさらりと、だけど温かみを持って表現することができる人だと思う。 出演者もみんなとっても良かったのだが、特に印象深いのが数カ月前に観た『Hotel Rwanda』で存在を初めて強く意識したドン・チードル Don Cheadle。彼の正義感にあふれるまなざしは、ちょっとやそっとじゃ忘れられない。 タイトルにL.A.が付いていたのが、この映画の封切り当時観る気にならなかった大きな原因。アクション映画じゃないかと勝手に想像してしまったのだ。『Crash』のままでは何年か前にクローネンバーグが撮った作品のタイトルと同じなので、違う作品だと認識させるためにL.A.を付けたのだろうか?でも原題はどちらも『Crash』。なんでまったく同じタイトルにしたのか理解に苦しむ。個人的にはクローネンバーグの『Crash』もあの無機質な作りが好きだった。 ***** 終わってからもぼーっとしてしばらく席を立つ気になれなかったので、久々にエンドクレジットをじっくり見てたら、最後の最後に私の勤務先の社名を見つけて満足感がより高まった。最近久しくチェックするのを怠っていたが、一時期、私の勤務先がかかわっているかどうかを見ないことには席を立てなかった。 私の勤務先の業種を知ってる人は意外に思うかもしれないけど、映画関連の専門部署があるので、その部署に異動できないか?!と考えたことが一瞬ある。でも私の能力を生かせるのはやはり今の部署なのですぐにあきらめた。アメリカ、イギリス、ドイツの映画だと私の勤務先が関わってることが多いけど、ライバル企業の名前を見つけるとちょっと不愉快な気分になって映画館を後にすることになる。そういうわけで最近はあんまりチェックしてなかった。私は特に愛社精神はないので、まあどうでもいいことなんだけど…。 ところで、私の大好きなこの映画館では10回分の回数券があっていつも利用している。今回で10回分観終わったので、新しいのいる?って映画館のお兄さんに聞かれた。あまり所持金がなかったので、いくらだっけ?と聞いたら、普通は○○、割引は45ユーロって答えてくれたんだんだけど、私はお財布の中身のチェックに無我夢中で、○○を聞き逃してしまった。幸いにも紙幣を何枚か発見してほっとしたので改めていくら?って聞いたら45ユーロと彼は言う。偶然にも紙幣はきっちり45ユーロあったので無事回数券を購入した。 だが、帰宅してから不思議に思った。45ユーロって割引料金じゃなかったっけ?! 私は学生から足を洗って久しいけど、今でも切符を買うときに学割じゃなくていいんですか?と聞かれることがドイツではあるので、映画館のお兄さんも勝手に私を学生と判断したのかもしれない。あるいは失業者も割引の対象になることが多いので、失業者と判断されたという可能性もある。もうひとつ思い浮かんだのは、あの映画館はしょっちゅう行っていてお兄さんとも顔馴染みなので、常連割引(なんてあるのか知らないが)をしてくれたいう可能性。だとしたらお兄さんの好意がうれしい…。 とにかく45ユーロのナゾが頭から離れなくなってしまったので、映画館のサイトに料金表があったのを思い出し早速確認することにした。ドイツ語を理解する方はこちらをクリックしてみてください。 この料金表を見て吹き出してしまった。 「割引は低収入者すべてに適用されます。」と明記されている。 あのお兄さん大好き!何の追及もせず私を低収入者と認めてくれたなんて! でも喜んでいいのか悲しんでいいのか…。落ち着いて考えてみると、これまではいつも55ユーロ払ってたはず。しかも高給取りじゃないけどお給料はもらっているので、割引なんかしてもらっちゃ申し訳ない気がする。でもこれ以上は考えないことにする。あそこで10回観終わるまでには当分かかるから、10回観てからまたつづきを考えよう。
by rbhh
| 2005-12-12 03:41
| 映画
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Comments(2)
お邪魔します。割引話が大好きなバウムです。rbhhさん,得なさいましたねえ。うーん,これは,お財布の中身チェックっていうのが決め手とみました!「“低所得者かもしれない”常連さん割引」だと思いまーす。
いずれにせよ,粋なことをしてくれるなあ。日本じゃあり得ないですよね(涙)
Commented
by
rbhh at 2005-12-14 07:02
バウムさん、ようこそ!
今になって思うと、一心不乱にお財布の中身をチェックしてたので、よっぽどお金に困っている人と思って情けをかけてくれたのかもしれません…。あぁ、恥かしいです〜。 以前ブログで書いたのですが、最低3ユーロ50セント、最高6ユーロの間で好きな料金を払ってくれという映画館もひとつあります。面白いですよね。 これからもよろしくお願いします。
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