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2008年 03月 18日
マーク・ロスコ(1903 - 1970)の回顧展を見た。
会場であるミュンヘンのKunsthalle der Hypo-Kulturstiftungという美術館は素晴らしい。 なぜか? 街の中心マリエン広場から歩いて5分ほどのファッションビル内にあるという立地の良さに加えて、毎日夜8時まで開館。休館日なし。なんたるサービス!こんな素晴らしい美術館が我が街にもあったら、仕事が終わってからでも毎日通うと思う。ミュンヘン市民は世界一幸せな人々だ。 実に素晴らしい回顧展であった。 なぜか? ロスコには息子と娘がいて、ふたりの個人所蔵の作品が多数、文字通り大放出サービスで展示されていたからだ。 いくつかの作品。 バーゼル近郊にあるFONDATION BEYELERとロンドンのTate Modernのコレクションも相当たるものであったが、本回顧展の充実ぶりとは比較にならない・・・、というか比較する意味ぜんぜんないか・・。 ラトビア出身のロスコが米国に移住して最初に住んだのはオレゴン州のポートランド。イェール大学を中退して、ニューヨークの美術学校へ移り制作活動を始めた、と会場でもらったパンフレットに略歴が書かれてあった。 若い頃描いたニューヨークの地下鉄風景から始まって、死期に近い作品に至るまで、彼の生涯をたどりながら作品を見ていて、あの色と色の間に込められた彼の苦悩、安らぎ、幸福・・・さまざまな感情を強く感じた。これまで彼の作品を見ても「きれい」としか思わなかった私は、ただうわべを見ていただけで、実は何も見ていなかったことがわかった。恐ろしいことだ。 最後の展示室にあった、おそらく闘病中の作品は、ありったけの気力を振り絞って色を塗りたくった・・・としか見えなくて、そんな状態でも描かずにはいられなかった彼の魂は、あまりにも壮絶すぎて、見ていて苦しくて苦しくてたまらなかった。 1970年2月25日ロスコは自分のアトリエで自殺した。 この回顧展は5月からは場所をハンブルクに移して開催される。もう一回行こうと思う。これだけの規模の回顧展が、ヨーロッパにおいて近い将来開かれることはまずないそうだ。 ミュンヘンのMuseum Villa Stuck(フランツ・フォン・シュトゥックの邸宅が美術館になっている)で見た、True Romanceと題した展覧会についても書くつもりだったが、ロスコのことを考えていたらつらくてたまらなくなったのでやめた。
by rbhh
| 2008-03-18 09:07
| 美術
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Comments(8)
僕のヨーロッパでの美術館デビューは、バーゼルのバイヤラーでした。
民間による設立と知り、ヨーロッパの金持ちは違う・・・と思いました。 その後、あちこちの美術館で(ここ、福岡でも!)ロスコと出会うようになり、 すっかりファンです。
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rbhh at 2008-03-20 07:21
Kenさん、おぉ〜バイヤラーが美術館デビューとは、ものすごく渋いですよね?フライブルクからだとすぐご近所って感じでしょうか?福岡にもロスコがあるんですね!見に行ってみたいです・・。そしてめんたいこを死ぬほど食べたいです・・・。
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at 2008-03-21 22:21
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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gm-7.ab-8
at 2008-03-22 19:55
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すみません。前の項まちがって非公開コメントにチェックしてしまって、別に怪しいことを書いたわけではなく、ミュンヘンのシュトゥック美術館についてまた報告聞きたいと書いただけです。失礼しました。
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rbhh at 2008-03-25 05:30
gm-7ab-8様、こんにちは。コメントどうもありがとうございます。お返事遅くなってしまってすみません。非公開のことはまったく気になさらないでください。いただいたコメント読めました。
そんな予感はしていましたが、はやりミュンヘンにいらしたことあったのですね。音楽三昧、美術三昧の日々だったのでしょうか?シュトゥックについては記事を書く気力がなくなってしまって中途半端ですみません。gm-7ab-8様のためだけに簡単に書いてみます。この邸宅は彼自身が建てた(ということは設計したり内装を考えたりしたということだと思います、おそらく)住居兼アトリエだったそうです。とても凝った建物で初めて行ったときは感激しましたし、彼の幻想的な作品もたくさん見ることができて良かったのですが、その反面暗いじめじめした印象が残っていたため、二度と訪れることはないだろう・・と思っていたのですが、今回True Romanceというタイトルだけに惹かれて行ってみたのです。行って正解でした。なぜと言いますと、建物の左側が改装されていてとても明るくなっていたからです。そこにロマンスをテーマとした作品が集められた展覧会だったのです。
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rbhh at 2008-03-25 05:33
gm-7ab-8様へ、つづきです。
個人的に特に印象深かったのは、マックス・クリンガー、ダミアン・ハースト、サイ・トゥンブリーなどの作品でした。今年はシュトゥックの没後80年のため、9月25日から来年の1月18日まで回顧展が開かれるそうです。もしお時間あればお寄りになってみてはいかがでしょうか? 長くなってしまってすみませんでした。機会があればgm-7ab-8様はミュンヘンでどんなところに行かれたのか、是非教えてください!
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gm-7.ab-8
at 2008-04-01 21:15
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シュトック美術館でマックス・クリンガーを見られたですか?いいなあーー!ミュンヘンに行ったといっても88年と97年2回だけなのですが、
1回目は少し長く滞在できて、アルテ・ノイエピナコテークやレンバッハ美術館など行きました。バイエルン国立歌劇場・プリンツレゲンテン劇場など通いまして、あるメゾソプラノ歌手の追っかけみたいなことをしてました。その時はカルロス・クライバーもご存命でした。
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rbhh at 2008-04-19 04:31
gm-7.ab-8様、こんにちは。せっかくコメントいただきましたのに、お返事がとてつもなく遅くなってしまいお詫び申し上げます。マックス・クリンガーお好きですか?私は昨年、彼の生誕150年を記念した回顧展を見るまで、どこの誰だかまったく知りませんでした・・(赤面)。大きな作品もいいですが、たしかブラームスの曲をテーマにしていた版画が強く印象に残っています。ミュンヘンには2回もいらしたんですね。アルテ・ピナコテーク、いいですよね。今度いらしたらピナコテーク・デア・モデルネをご覧いただけますね!あるメゾソプラノ歌手とはいったい誰なのかが気になるところです・・。
おそらくgm-7.ab-8さんはご覧になったであろうクリンガーの作品をライプチヒで見て感動したので、その記事をできれば近日中に書いてみたいと思います。またご覧いただければうれしいです。
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