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2008年 05月 16日
観た!
あまりに大作すぎて、ずうっと恐れをなして近づけずにいたルキノ・ヴィスコンティの『ルートヴィヒ』復元完全版を!(って威張るほどのことでもないか・・?) 何しろ4時間近い長編なので、心身ともに完璧な状態じゃないと立ち向かえないだろうなぁとついつい先延ばしにして来たけど、とうとう意を決して観た。 素晴らしかったです! 恐れる必要はぜんぜんなかった・・。最初から最後まで息も吐けないくらいの緊張感であっという間に終わってしまった。 ヘルムート・バーガーが演じるルートヴィヒ2世が18歳で国王となってから亡くなるまでを、途中関係者のインタビューを挿みながら追っていく。若きルートヴィヒが恋するのはロミー・シュナイダーが演じる年上のエリザベート。美しかった〜。 もしも生きていたら今年で70歳を迎えていたロミー・シュナイダー Romy Schneider。私が彼女の存在を初めて知ったのは『サンスーシの女』。あの作品での彼女も素敵だったけど、エリザベート役の彼女もそれは気高く美しい。 最初から最後まで心を奪われっ放しだったのは、光と影の美しさ。映画にとって大切な要素であることは頭でわかっていても、こんなにも光と影が美しいものなのかと実感したのは生まれて初めて。 夜更けにふたりが出会う場面で、暗闇のなかそれぞれの顔にだけ光が当たっている。それが息を呑むくらい美しい!またところどころでインタビューを受ける関係者に横からあたる光が美しくて、字幕を読むのも忘れて見入ってしまったほど・・。どの光をとっても瞬間的に心が凍りつくくらいの美しさだった。いろいろ考えて照明係が光を当てるんだろうけど、すごい仕事ぶりだなぁと観終わってからもつくづく感心し続けている。 ところどころで入るワーグナーの音楽がまた良かった。ローエングリンの第一幕への前奏曲がギリギリ聞こえてくる音量で入っているシーンが忘れられない。その昔、子供心にワーグナーとコジマの関係に胡散臭さを感じていたのだが(事実はどうだったのか知りません。)、この作品でふたりはかなり胡散臭く描かれていてそれなりに満足感があった。 昔よく聴いていた、ワーグナーがコジマの誕生日に贈ったという『ジークフリート牧歌』を演奏する場面はすごく良かった。ワーグナーからだったら勘弁してくれだけど、誕生日にああいう形で音楽をプレゼントされたら泡吹いて失神するくらいうれしいと思う。 ヴィスコンティの美意識の高さはやっぱりハンパじゃない。彼の作品は観たことないものだらけなので、ホントは今すぐにでも他の作品を観たくてたまらないんだけど、ここのところかなり疲れ気味なので、まずは心身ともに回復させたほうが良さそう。 何年も前に、ルートヴィヒが水死した場所に行ったことがあって、その時にはあんまり感じるものはなかったんだけど、絶対にまた行くことに決めた。 この素晴らしい映画は、日米独に散らばる魔の三兄弟のひとりである、朧みみ夜さんこと弟殿@米国がきっかけを与えてくださったので観ることができた。きっかけを作ってもらわなかったら、この素晴らしい作品を観ることなしで一生を終えていた可能性が非常に高いので、ひたすら感謝してます。ご恩は一生忘れません!
by rbhh
| 2008-05-16 06:29
| 映画
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Comments(8)
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Nora
at 2008-05-16 09:27
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おはようございます。
この映画は、学生時代の気力体力ともに充実してた頃に、何度も観ました。始めから終わりまで、ほんとうに美術品のように美しい映画で、何回観てもあきませんでした。 今でもワーグナーを聴くと、この映画のさまざまなシーンが、思い浮かびます。 復元完全版というのは、だいぶちがってるのでしょうか。ぜひ見直してみたいと思います。 ワーグナーとコジマの関係、わたしも同じように感じていたので、思わず笑ってしまいました。もしわたしが朝早く呼び出された楽団員だったら、わざと大失敗してやるのに、なんて思ったものです。後が恐いでしょうけど。 だけど、やはり、あの階段の演奏シーンは、すっごく印象に残っています。 あまり懐かしいので、つい長々とコメントしてしまいました。失礼いたしました。
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魔の三兄弟の弟@米国
at 2008-05-16 16:13
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こんにちは。お久しぶりお邪魔致しました。そんな風に書いてくださるととても嬉しいです。ヴィスコンティの作品って必ずしもみんながみんなに勧めれない気がしていたので気に入ってくださってよかったです。しかしrbさんの書かれているように美意識の高さとか、芸術性ってイタリア人監督さん全般にすごいですよね。やっぱり文化的に先進国なのかなぁ?と感じてしまいます。話がいつもとびとびで申し訳ありませんが、ロミー=シュナイダーは70歳はなられるのですか....今まで思った事無かったですが残念でなりません。
彼女はきっととても雰囲気のある素敵な女性に(僕の勝手なイメージですが、D.キートンとG.ローランズを足して2で割って少し影を付けたような感じの)なられているのではないかと思えてなりません。しかしこのエリザベートのR.シュナイダー何かとても演技だけではとても表されない何か突出した内面から醸し出されるセクシーさ、色気のようなモノを感じるのですが、僕の気のせいでしょうかねぇ。ではでは。ありがとうございましたとても読ませていただいて楽しかったです。
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gm-7.ab-8
at 2008-05-16 21:51
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私にとってこの映画は別格です。劇場で公開されるたびに出かけて、
5回ほど観ました。ノイシュバーンシュタイン城にも2回行きました。ロミー・シュナイダーの美しいこと、また、映像の美しさのみならず、ワグナーのピアノ曲やシューマンの音楽が美しかったこと思い出して、ああーまた観たくなりました。
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at 2008-05-16 23:15
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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rbhh at 2008-05-19 05:31
Noraさんへ。
何度もご覧になっていらっしゃるということが、いかにこの映画が素晴らしいかを物語っていますね!ぜんぜん飽きないですよね。私も観終わってすぐにでも、観直したいと思ったくらいです。時間がそれを許してくれませんでしたが(泣)。ルートヴィヒのさまざまな関係者による証言が含まれているのが復元完全版らしいです。それだけが違うわけではないのかもしれませんが・・。是非ご覧になってみてくださいね! 「わざと失敗してやるのに」という大胆な発想が素晴らしいです。Noraさん、好きです!いやいや、でも本当に後が怖いですよね。あの演奏シーンはうっとりでした。 余談ながら・・・『重力ピエロ』で発見して以来、伊坂幸太郎のファンです。できることなら彼の原作による映画を観たいのですが、一生その機会はないだろうとあきらめています。金城武が出てることもあって『死神の精度』がかなり気になっているのです。。
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rbhh at 2008-05-19 05:39
魔の三兄弟の弟@米国さんへ。
ヴィスコンティは苦手な人もいるかもしれませんね、たしかに。私は数えるほどしか観ていないですが『ルートヴィヒ』を含めすべて好きです。ロミー・シュナイダーは華やかな反面かなり悲劇の人だったようですね。若くして亡くなってしまいましたし。。つらくてつらくてたまらなかったんじゃないでしょうか?ああいう不幸な事故で息子さんを亡くされて。。弟殿のたとえ(D.キートン・・・)は、まさにピッタリで思わず拍手してしまいました。さすがです!おっしゃる通り、何とも言葉では表せないような濃厚な雰囲気が彼女の中からじわりじわりと醸し出されていると私も感じました。びっくりしたくらいです。 余談ですが『Once』の記事は弟@ 日本も読んで、あの映画の良さを再確認したそうです。
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rbhh at 2008-05-19 05:43
gm-7.ab-8様へ。
うわぁ、劇場で5回もなんて、とーってもうらやましいです。できることなら私も死ぬ前に映画館で観たいです。あの作品でのロミー・シュナイダーの美しさは尋常じゃないと思いました。一番最近観た出演作での彼女はまだ20代そこそこのはつらつとした若さを放っていたので、『ルートヴィヒ』ではまったく別人に見えました。 ノイシュヴァンシュタイン城にも行かれたとはすごいです!ドイツに住んでいながら行ったことないですし、死ぬ前に行く予定はないのです。。。
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rbhh at 2008-05-19 05:57
鍵さまへ。
残念ですね。ただ、大混雑だから避けるというお気持ちはものすごく良く理解できます。一昨年でしたっけ?ヴィスコンティの生誕100年は?ここの映画館で『夏の嵐』を上映しましたが、座席は半分も埋まってなかったですよ。ドイツではたいして人気ないのか?ナゾです。お互いにいつの日か混雑していない映画館でこの作品が観られるといいですよね〜。まったく同感で、体調は非常に重要なポイントだと思います。疲労困憊状態だったら、とてもじゃないですけど、まったくついて行けないと思います。 ところで、タヌキは訂正します。実はレッサーパンダだった!と思ったものの時すでに遅しで、送信をクリックしてしまっていたのです。お二方ともろくに知らない私が言うのもなんですが、筍よりもレッサーパンダのほうが、なんとなく愛嬌がある気がするのですが、いかがでしょうか? ちなみに求肥氏は日本で言う宅急便会社のコマーシャルに出ていて私もよく目にするので、まだ現役で運転しているものと思い込んでいました。。。
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