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2006年 11月 27日
昨晩はJCが歌っている教会で、モーツァルトの『レクイエム』を聴いた。
最初の曲は同じくモーツァルトの交響曲第40番。指揮者はこの教会のオルガニストであり聖歌隊指導者であるClaus Bantzer。調べたら、ドイツ人映画監督Doris DörrieやJan Schütteの作品では、彼が作曲した音楽が使われているらしい。 JCが用意してくれていた席はオーケストラのすぐ脇で、指揮者が間近で良く見える場所。指揮者はまるで針金が服を着てるみたいにガリガリで、なんか頼りないな・・と思ってしまった。でも特に3楽章と4楽章で盛り上がってひと安心。(なんで安心したのか自分でもなぞ。) 個人的には、おまけなしの『レクイエム』だけで十分だったのだが、入場料を取る関係上それだけというわけにもいかないのだろう・・・。それはいいとして、いよいよメインの『レクイエム』。期待通りに大満足。男声不足はどこでも同じ悩みらしいので、そこは目をつぶるとして、とにかく素晴らしい演奏だった。これが同じ指揮者ですか???って目が飛び出るくらい、まるで別人のごとく指揮していた。やっぱり『レクイエム』がメインプログラムだから力の入れようが違うということか。Sequentiaのあたりからは、身体じゅうの血が逆流して全身から吹き出すんじゃないかって、怖くなるくらいの迫力。(ただ冷静になった今、そんな状態を想像すると、まるで教会を舞台にしたホラー映画そのものだと思う。)聴いてるだけでも幸せの極致だから、歌っていた人は何万倍もの幸福感で満たされていたに違いない。私もいつかその幸福感を味わってみたいものだ。 モーツァルトは死の直前の12月4日まで『レクイエム』の作曲を続けていたそうだ。命日である12月5日には、別の教会で『レクイエム』の演奏会があるので、死ぬほど行きたいが、あいにく自分の練習日なので行けない。こういうときだけ、身体がふたつあればいいのにと思ってしまう。 終わった後、JCに花束を渡しに行ったら、いつものよれよれジーンズにサスペンダー(ズボン吊り)という姿とはまるで別人のような黒のスーツに蝶ネクタイ姿で、しかもついさっき床屋に行ってきましたみたいな頭だったので、晴れの舞台では気合いが入るんだなあと微笑ましかった。
by rbhh
| 2006-11-27 03:15
| 音楽
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