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2007年 01月 12日
みみさんのブログで記事を読んで以来観たいと思っていた、ベルトリッチの『Besieged』(aka 『シャンドライの恋』)を観た。観たいと思ったら、すぐにテレビで放送されるんだから便利な世の中だ。
みみさんの記事で予習しておいたせいか、何年も前に初めて観たときよりも、細部にわたる理解がぐっと深まったし、感動もより大きかった。みみさん、どうもありがとうございます。心から感謝しています。 イタリアに住む英国人ピアニストのキンスキーは、数人の子供にピアノを教える以外は、ほとんど人付き合いをせずひっそり暮らしている。キンスキーは、住み込みで家政婦をしている医学生のシャンドライに恋するのだが、彼女にはアフリカで牢獄に捕らえられている夫がいる。ハギスの『Crash』で、マット・ディロンに助けられる人を演じていたのが、このシャンドライだったことに今頃気づいた。髪型がぜんぜん違うので別人に見えたのか、ただたんに私の目が節穴なのか・・・。おそらく後者であろう。 キンスキーのシャンドライに対する、最初は控え目な、そして最後はあっと驚くような、さまざまな愛情表現がずしりと心に響いてきて、観ていて苦しくてたまらなかった。突然結婚しろと迫るキンスキーに、シャンドライは難題をつきつけるのだが、黙ってそれを達成しようとするキンスキー。彼の商売道具であるピアノが宙吊りになっているシーンは、あまりに壮絶で声を上げて泣いてしまった。 みみさんも指摘されているように、螺旋階段などの使い方が文句なしにうまい。ふたりの心の距離感が、階段の上と下という位置関係や視線の動きと交わりで、それは繊細に表現されている。思い出しただけで胸がドキドキするほどだ。影となって壁に映る、螺旋階段の手すりの模様の美しさには息を呑んでしまったし、シャンドライが最後にキンスキーに書く手紙も泣かせる。 屋上ではためく白いシーツも美しかった。白いシーツで思い出す映画はいくつかあるが、そのうちのひとつ『エレニの旅』は群れを抜いて素晴らしい作品だった。今すぐにでも観たくてたまらない・・・。 キンスキーが演奏していたピアノ曲のひとつは、J.S. バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の第4番だった。
by rbhh
| 2007-01-12 08:11
| 映画
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Comments(4)
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みみ
at 2007-01-12 13:58
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こんにちは。こちらにもお邪魔してしました。取り上げて頂きありがとうございます。そんな風に書いて頂くと、自分の書いた記事が大したこと無いのが恥ずかしい限りです。さて本題ですが、この映画かるくというより、とてもオシャレに描かれていると思うのですが、実はかなり重くて、そしてどうにもならなく切ない映画ですよね。それにあそこで映画は終わるので完全に打ちのめされてます。賛否両論あるとは思うのですが、個人的には、あの終わり。以前はここでこうきたか.....。と思ったのですが、やはりあそこで終わらないといけないんではないかな?と今は思っています。『Crash』については、僕もこの女性、どこかで見たんだけどと思ったのですが、シャンドライだとは本当に名前を見るまで全く分かりませんでした.....。全然感じ違いますよねぇ。
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rbhh at 2007-01-13 05:50
みみさん、こんにちは。わざわざこちらにもコメントどうもありがとうございます。そんなに謙遜なさらないでください!数多くの鋭い指摘で満ち溢れているので、必死で記事を読ませていただくと本当にためになります。切なくて胸が痛くなってしまう映画ですよね。最初観たときは、あの終わりに「えっ!?」と戸惑ったのですが、今ではあれしかないよな・・・と思っています。最後のドアのベルや、電話の呼び鈴など、突如としてけたたましく挿入される音がうまく使われているとも思いました。『Crash』のあの人とシャンドライが同一人物だと気づかないのは、この世で私ひとりじゃないかと救いようのない暗い気分でしたので、みみさんが全然感じが違うとおっしゃってくださったおかげで、なんとか立ち直れそうです。ありがとうございます。
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Qtaro-mama at 2007-01-14 08:02
私もこれは大好きというか・・・大人な作品だと思います。シャンドライ役の女性は「ミッション・インポッシブル2」でも準主役級を演じていて、カッコ良かったですよ。
ところで同じベルトリッチの邦題「ドリーマーズ」はご覧になられましたか?最近テレビで見て、ハマりました。単純に、映画好きにはたまらない作品だと思いましたが・・・もし機会がありましたら、テレビなどでチェックしてみてください。
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rbhh at 2007-01-15 03:35
Q太郎ママさん、こんにちは。
的を得た表現ですね!たしかに、あれは大人の世界ですね。何年も前に観た時より、多少は精神的に成長したので、今回はより理解が深まったのかもしれません。「ミッション・インポッシブル」は2も3もまだ未見です。機会があったら是非観てみますね〜。 ものすごい偶然です!!先月あたりから何かにつけて『ドリーマーズ』のことを考えていたのです。公開された当時は、ポスターに惹かれるものをまったく感じなかったので観たかったんですが、観てみようかな・・・と思っていました。Q太郎ママさんに勧められたら、もう観るしかないですっ!
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