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2008年 03月 28日
いくつかの偶然が重なってライプチヒのトーマス教会でJ.S. バッハのマタイ受難曲を聴くことができた。(Thomaschor / Gewandhausorchester / Georg Christoph Biller)
プログラムにはソロのアルトを歌う男性が病気のため、代わりはイヴォンヌ・ネフYvonne Naefと書かれていたので、うれしさのあまり悲鳴を上げる寸前だった。 これまで2回ほどメゾソプラノの彼女の歌声を聴いて、その豊かな響きにすっかり心を奪われまた聴きたいと思っていたのだ。夢みたい〜。 感無量です。マタイを少年合唱で聴くのは生まれて初めて。始まって間もなくはやっぱり少年の声は清らかね・・くらいにしか思っていなかったのだが(失礼!)、歌えば歌うほど迫力がどんどん増して、精魂の演奏にすっかり圧倒された。歌い始めよりもしばらくしてからのほうが声って出てくるものなのだろうか? 途中短い休憩が入った。プログラムには休憩中は席を離れないでくださいと小さく書かれていたにもかかわらず、うろうろしている人が多数いて、なかなか後半を再開することができず、ついには指揮者のビラー先生が「Sit down」と大声で叫ばなくてはならない始末!それでもなかなか座らない人が何人もいたので、これが今日本で流行のKYかぁ・・と納得。だからKYは迷惑なんだよなぁ・・と知ったかぶりして心の中でつぶやいてみた。 ただこのプログラムを購入しない人もいるし、ドイツ語を理解しない人もいるので、一方的にKYを責めることができないのもたしか。ちなみに私の右隣りはオランダ人だった。オランダ語の書類を持っていたので、歌詞の訳ですか?って聞いたら、解説なのだそう。演奏中ずっとそれをご覧になっていた。やたらオランダ語が聞こえるんだよねぇ・・とその人は不思議そうにしていたが、理由は後でわかった。演奏後外に出たら、少なくとも3台はオランダナンバーの大型バスが停まっていたのだ。わざわざオランダから聴きに来るくらいトーマス教会で聴くマタイは特別なものなんだなぁと改めて実感。我が街の教会でマタイを聴いてもオランダ語が聞こえてきたことはない。 他にもイギリス英語を話すグループもいたし、アジア系もかなり見かけた。私の視界に入る範囲に日本人に違いない中年男性がいて、その人は演奏中ずっと頭を前後にゆすってリズムを取っていた!めちゃくちゃ目障りなので、できるだけうなだれて視界に入れないようにしたものの、うなだれると一人おいて隣りの女性がプチ指揮者になって動かしている右手が視界に入ってしまい、これまたつらかった。途中で休憩を入れてたみたいだけど、ほぼ絶え間なく指揮者状態。これまで聞いたことのない言語を話していたあのプチ指揮者はいったいどこの国の人だったんだろう? 大好きなアリアやコラールなどすべてがすべて素晴らしかった。そして何よりもダブルコーラスの躍動感に心底感動。実はこれまでマタイを聴いてもダブルコーラスの面白みを感じたためしがなかった。私自身は2年ほど前にJ.S. バッハのモテットBVW 226を歌ったのがダブルコーラス初体験。あの時は頭のてっぺんから爪先までビンビンにシビれた。今回聴いたダブルコーラスにもシビれっぱなしだった。 ネットで適当に探した宿は道をはさんで文字通りトーマス教会の裏!聴いただけにもかかわらず演奏後は体力・気力ともすっかり消耗してぐったりしたのでぐっすり熟睡。 翌朝3月21日は礼拝に参加。J.S. バッハの323回目のお誕生日と聖金曜日が重なった特別な礼拝。早めに教会に入ったところ、いきなり聴こえてきたのは、h-Moll MesseのCrucifixus!あまりの衝撃に心臓が止まる寸前だった。聖歌隊席がよーく見える席を確保して、礼拝前の練習光景をじっくり見せてもらった。やさしいお父さんって感じのビラー先生と可愛い少年達を至近距離で見ることができて、ある意味マタイよりもこっちのほうに感動した。 かつてh-Moll Messeを練習していた頃、毎朝毎晩ゲオルク=クリストフ・ビラー指揮、トーマス教会合唱団のDVDに合わせて歌っていたので、馴れ馴れしいけど私にとっては完全に《ビラー先生》なのだ。 礼拝が30分くらい過ぎたところで、Crucifixus以外にモテットを2曲歌った少年たちはお役御免。すぐに理由がわかった(気がする)。その直後に司祭のお説教が始まったのだ。それが長いこと長いこと。あんな小さい子供たちにじっと聞けというのは拷問だ。ビラー先生もお説教が終わったらお帰りになってしまい、がっくりして気分は味噌の入っていない味噌汁同然だった。 でもめちゃくちゃくうれしい体験だった。O Haupt voll Blut und Wundenを3番まで少年たちと一緒に思いっきり歌えたし、彼等が帰った後は続けて4番から10番まで歌った。トーマス教会で!なんという幸せ。 まったくの余談だが、不思議なことがあった。 帰宅してからイヴォンヌ・ネフの経歴を調べたら、数年前にある音楽祭でマーラーの、大好きな交響曲第二番『復活』を歌ったと書かれており、へぇそれ聴いてみたかったなぁ・・・と思った。そしたら、その日の晩にラジオでまさにその演奏が丸々放送されたのだ。 しかもその晩は本当は映画を観に行くつもりだった。ものすご〜く楽しみにしていた映画を。でも、なぜだか、その晩は家にいるべきという声が体の中から聞こえたので本能に従って出かけなかった。そしたらネフが歌う『復活』を聴けたので、偶然とはいえ心底驚いた。本当に驚きだった。
by rbhh
| 2008-03-28 05:17
| 音楽
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Comments(18)
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Yozakura
at 2008-03-28 13:34
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聖トーマス教会での受難曲聴取鑑賞の感想を拝見
> 幾つかの偶然が重なって---- 実は私も、ネットサーフィンをしていた一昨日、偶然の契機より例の投稿サイトにて、 1) 鈴木雅明・指揮のBCJによるヨハネ受難曲演奏ビデオ多数に遭遇。その明澄にして分かり易い演奏に驚喜して、関連演奏を次々と視聴しているうちに、Trustさん、 2) ドレスデン十字架合唱団によるマタイ受難曲演奏の集団的上梓掲載にも遭遇。これも嬉々として堪能している裡に、 3) 昨日、Trustさん御贔屓のビラー指揮・ライプチッヒ・トーマス教会少年合唱団(Leipzig Thomanerchoir)よるマタイ受難曲の演奏ビデオに行き着き、じっくりと視聴していたところです。 >----余談だが不思議なことがあった----偶然とはいえ心底驚いた それは多分に「偶然」ではなく「必然」であったのでしょう。常日頃より願っているものには、何時かは何らかの形にて遭遇するのが人生と思慮します。(字数過多に就き、後半部分を以下に割愛しました)
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Yozakura
at 2008-03-28 14:05
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(以下、後半部です)
トーマス教会少年合唱団そのものにも興味をお持ちのようなので、例の投稿サイトに掲載されていました関連ビデオのタグを以下に列挙します。御関心あれば、どうぞ。また、この分割掲載ビデオが本来掲示されていたドイツの音楽関連サイトなどが判明しましたら、この欄にて御教示頂ければ幸いです。お元気で。 2008/03/28(染井吉野が満開となった金曜日の昼下がりに)Yozakura 敬白 [ ]内のタグにて検索すれば、掲載ビデオに逢着できます。関連ビデオも多数あり。 1) [German Documentary St.Thomas Boys Choir Part 3] 旅行計画の立案や、合唱団内の年長組みが年少団員の身嗜みまで点検し、服にブラシを掛ける他、平素の練習風景も在りの侭紹介されており、勝手に推察しますに、Trustさんには興味津々の光景ではないでしょうか? 2) [German Documentary St.Thomas Boys Choir Part 2] 団内の年少組に対する合唱音楽の教育風景が紹介されています。コメント欄での質疑応答から、ライプチッヒの地域教育体制まで窺えます。 (字数過多のため、後半部分を割愛)
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Yozakura
at 2008-03-28 14:05
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(第三部です)
3) [St.Thomas Choir (Thomanerchor) singing passion] Trsutさん御馴染みMr.Biller指揮の聖トーマス教会少年合唱団によるマタイ受難曲の演奏ビデオのクリップ。2作が並列して掲示されており、演奏より寧ろ説明書きの方が、読んでいて情報が得られるでしょう。このビデオクリップの元音源や掲載サイトなど御存知でしたら御教示下さい。 4) [Thomaner Part 1 of 3](周辺に続編あり) 個別パート・個別団員向けの、実際の練習風景。ドイツの幼児向け早期音楽教育の一端が窺えます。お元気で。
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kaffeetasse at 2008-03-28 21:53
こんばんは。
2年前に旅行に行く計画を練っていた時に、 トーマス教会のコンサートを聞いてみたくて あれこれ日程をやりくりしてみたのですけど、 どうしても日にちの折り合いがつかなくて諦めたんです。 なのでとってもうらやましいです!聞いてみたかったなあ・・・ でもその時はベルリンでベルリンフィルを聞けたんです! 普段クラシックは聞かなくてほとんど知識ゼロなのですけど 訳わかんないなりに大変感動しました。 ちょっとびっくりだったのが、演奏中、咳をしたり、 思いっきり音を立てて鼻をかむ人が一人や二人じゃなかったことです。 (我慢しろというのも無理な話ですが、全く遠慮してない感じでした) 日本でクラシックのコンサートに行ったら、 ちょっとごそごそしただけでも周りから睨まれる感じだったのに。 今まで教会のオルガンコンサートくらいしか行ったことがなかったため、 ドイツではそれが普通なのか、それとも急に寒くなって 具合の悪い人が多かっただけなのか悩みました。。。 でもさすがに演奏が始まろうという時にうろうろしている人はいなかったです。
トーマス教会でのコンサート、うらやましいです。
ベルリンに滞在中、日帰りでライプツィヒに行ったときに、 行きましたよ、トーマス教会。 パイプオルガンが思ったより小さかったのが印象に 残ってます。(「バッハ総本山!」みたいに思ってたから・・・)
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nyf1403 at 2008-03-29 01:27
トーマス教会、ライプツィッヒは88年以来行っていません。変わったんだろうなー、と思います。バッハコンクールの一次でトーマス教会のオルガンを弾いたのが思い出です。若かった・・・。
21日の夜、NHKがオランダのバッハアカデミー?のヨハネのコンサート録画を流していました。Türkが歌っていました。 今年は、Hugo Distlerも100年なんですねー。彼の合唱曲、歌いたいですわ。
こんばんは。YouTubeでrbhhさんのお気に入り、イボンヌさんとビラー先生を見てきました。少年をイメージしていたけれど、とても立派な声がいきなり飛び出してきてビックリしました。本当にいろいろ勉強になります。
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rbhh at 2008-03-29 07:53
Yozakura様
ものすごい偶然ですね。2年ほど前にヨハネ受難曲を練習していたとき、BCJのDVD(たしかサントリーホールで録画したもの)に合わせて毎日歌っていたのです。とても懐かしい気持ちいなりました。そして、Yozakura様もThomanerchorの映像をご覧になっていらっしゃったとは! Yozakura様、私の心の中が読めるのですか?!あまりに長くなるのであえて記事には書かなかったのですが、トーマス教会で合唱団に関するパンフレットをもらって読んでみたら、とっても興味を持ったのです。ですから少年たちの練習風景など見られて、自分が練習するにあたってもとても参考になります。いつもながら本当に感謝しています。ドイツのテレビで放送されたようですね。ビラー先生が指導する姿も見られてとても幸せです。 最後になりましたが、Yozakura様にも「願っていると遭遇できる」とのお言葉をいただき、まさにそうなんだなと確信が強くなりました。 かしこ Trustより
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rbhh at 2008-03-29 08:02
kaffeetasseさん、こんにちは。
私も初めてトーマス教会に行ったときは、少年たちの歌声は聴けない日でとても悲しかったんです。だからkaffeetasseさんのお気持ち痛いほどわかります!でも次回があります。絶対に聴けますよ! ベルリンフィル聴けたなんて、いいですね〜。やっぱり生で聴くと特に感動が大きいですよね。そうそう、ドイツでは演奏中もみなさん平気で咳とかします。遠慮ないですよ。日本でそんなことしたら最後、切腹してお詫びします・・みたいな雰囲気ですよね。私はコンサートで平気で咳するほどドイツ人化していないのですが、このトーマス教会ではやってしまいました(涙)。我慢に我慢を重ねたのが災いしたのか、なんと大音量のくしゃみを!その瞬間、透明人間になりたくてたまりませんでした(涙)。。。
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rbhh at 2008-03-29 08:06
Kenさん、こんにちは。トーマス教会で聴くことに意義ありだなぁ・・としみじみ思いました。代々のカントルたちがうようよ浮遊して見守ってくれてるんじゃないか?なんて思ってしまいました。
バッハ総本山という表現最高!!さすがKenさんは、語学のセンスが素晴らしいですね。
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rbhh at 2008-03-29 08:13
nyf1403さん、こんにちは!おかえりなさ〜い!!
私は前回たしか4〜5年前に行ったのですが、街の中心に限って言うならきれいになってました。実はライプチヒでnyf1403さんのこと盛んに思い出していました。シュトゥットガルトにしかないと思い込んでいたBreuningerが、それこそトーマス教会のすぐそばにあったからです。 あそこでオルガン弾いたなんて素敵ですね〜。感激しましたか? nyf1403さん!実はHugo Distlerのことも書きたかったのですが、長くなるのでやめたのです。恥ずかしながら名前を知ったのはわずか5年くらい前のことで、曲なんてぜんぜん知らないのですが、合唱曲いいのあるんですか?お誕生日が同じだとわかったら、急に興味を覚えてしまったというミーハーです。
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rbhh at 2008-03-29 08:16
room7さん、こんにちは。
少年たち鍛えられていますよね。このコンサートも休憩入れて5時間ほど、それを2日続けて、朝の礼拝でも歌って、、、とスケジュールぎっしりみたいですね。
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nyf1403 at 2008-03-29 20:35
Hugo Distlerはシュッツをお手本にしたとききました。いくつか、アカペラ合唱曲を歌ったり、指揮したりしましたが、私は好きな作曲家です。たしか、前線に送られて戦死したんじゃなかったかな。
Jahreskreisがお薦めです。あと、オルガン曲もあるので、楽譜を買う予定です、高い・・。 Breuningerがleipzigにねぇ、時代の移り変わりを感じます。 今年こそ、オフでお会いしたいなー、と思います。
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Nora
at 2008-03-30 01:19
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こんばんは。
以前リンクについてはお許しをいただきましたが、今回は感激のあまり、記事にも書いてしまったので、事後報告ですが、お知らせしておきます。 問題があったら、すぐに直しますのでおっしゃってください。 ステキな記事を、(いつも)ありがとう!
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gm-7.ab-8
at 2008-04-01 21:25
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聖トーマス教会でマタイ受難を聞くなんて素晴らしいですね。いつも昔のことばかり書いて申し訳ないですが、私も1980年にトーマス教会行きました。rbhhさんとちょうど同じようなアングルでバッハ像とお墓の写真撮りました。なつかしく思い出しました。
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rbhh at 2008-04-19 04:08
nyf1403さん、こんにちは。お返事遅くなってすみません。すっかりブログ放置状態に突入していました。Hugo Distler、nyf1403さんがお好きとおっしゃるのなら、俄然興味湧いてきました。記念すべき年に、是非ともHugo Distlerデビューしたいです。Jahreskreisですね。CD探してみます。
そうですね、南でも北でも、あるいはベルリンでもいいので、どこかで集合したいですね〜。
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rbhh at 2008-04-19 04:15
Noraさん、こんにちは。せっかくコメント頂戴して、リンクまでしていただいたのに、お返事遅くなりましてお詫び申し上げます。すっかり怠けっぱなしでした。
リンクはいつでも歓迎です。事後報告もまったく不要です。お心遣いどうもありがとうございます。 記事読ませていただきました。ご紹介いただいてうれしい反面、めちゃくちゃ恥ずかしいです。もっと気品のある文章を書かないとJ.S. バッハに対して失礼だなと猛反省してます。
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rbhh at 2008-04-19 04:35
gm-7.ab-8様、コメントどうもありがとうございます。昔の話、とても興味ありますので大歓迎です!東独の時代にライプチヒに行かれたとは非常に貴重な経験だったと思います。想像しただけでドキドキしてしまいます。街全体が灰色だったのではないかと勝手に想像するのですが、いかがでしょうか?
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