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2005年 09月 30日
昨日オフィスに着いたら、目の前にエレベーターが止まっていたのでしばらくぶりに乗ってみた。普段私は階段利用者なのでエレベーターは使わない。乗った途端に後悔した。臭いのだ!香水の匂いプンプン。
ときどきドイツ人の女性で、頭のてっぺんから足の先まで香水を振りかけているんじゃないかという人がいるのだ。朝はみなさん特に張り切ってバンバン振りかけてらっしゃるだろうから、その匂いがエレベーターにこもっていたのだ。 みんながみんなじゃないけど、同じフロアにいる同僚のひとり(”女力士”と勝手に名付けている)はスゴイ。彼女が座ってる部屋の前を通っただけで、廊下にまで強烈な匂いが蔓延している・・・。彼女ほど香水産業に貢献しているエンドユーザーはいないのじゃないかと思ってしまう。 昨日も仕事中突然プーンと香水の匂いがしたので、???と思って時計を見ると5時近い。女力士は帰宅前にもダメ押しのひとふりするらしいので、彼女が廊下を通過したときに私の部屋にまで匂いを巻き散らしていったらしい。 以前ハンブルクのオペラでも死ぬ思いをしたことがある。私の真ん前の席に座った女性が、びんごと浴びて来たんじゃないかというくらい強烈な匂いを発散していたのだ。経験者なら私の苦しみをわかってくれるだろうが、あの時はもう香水の匂いにむせそうで、オペラどころじゃなかった。それ以来オペラに行くときは、香水女が前に座りませんようにと祈るようにしている。 ![]() 私のお気に入りはこれ。名前を見てひとめ惚れ。香りも気に入ったのですぐに買ってしまった。でも、私は香水産業にはぜんぜん貢献していない。朝ほんの少々つけるだけでおしまい。 ▲
by rbhh
| 2005-09-30 12:15
| たわごと
2005年 09月 29日
ものすごく楽しみにしていた映画祭が涙の映画祭となってしまった。
早くも明日終わりだというのにたった1本しか観てない。チケットは買えるだけ買ってあるというのに、急な仕事で時間がなくなってしまったのだ。悲しい。チケットをゴミ箱にやぶり捨てようかと思ったけど、それじゃ本当に無駄になるので、古紙として処分した。せめて明日は行けるといいのだが…。チケット代は映画祭に寄付したと思えばいいとして、観られなかった悲しみからはしばらく立ち直れそうもない…。 今のとこ観たたった1本は『Letter from an Unknown Woman』。 監督と主演は1974年生まれのXu Jinglei。とっても美しい人。映像もそれは美しくて、屋内の光の具合なんてまるでレンブラントの世界。 原作はオーストリア人Stefan Zweigの『Brief einer Unbekannten』。この作品では舞台を1940年代の北京に設置しています。過去にも映画化されていて、有名なのはこれらしい。Zweigの作品は他にもいろいろ映画化されているのを今知った。 ▲
by rbhh
| 2005-09-29 06:36
| 映画
2005年 09月 26日
![]() 何がそんなに好きかというと、みんな大真面目に馬鹿やってるところ。あれじゃ演じる人は楽しくてたまらないんじゃないかって思う。あとこだわり。色や服装や音楽など細かいディーテールへのこだわりがとにかく大真面目で笑える。 ![]() Anderson特集をやってた映画館は初めて行った。東京その他の大都市と比べたら私の住む町の映画館はごく限られた数なので、行きつけの映画館は片手で数えられるほど。なぜその片手に入ってなかったかというと、そこは夜の8時半からしか上映しないのが理由。私は夜が苦手なので8時以降に始まる映画にはめったに行かない。 ここはこれまでこの町で行った中で最も質素(というよりボロボロ?)で小さな映画館だった。座席数は80程度。今どきめずらしく座り心地の悪い椅子。仕事の後いったんうちに帰って着替えてから行って良かった。会社の後、仕事ルックで行ってたら絶対浮きまくってた。ジーンズ姿の学生みたいなのばっかりだったから。まあ、どこの映画館に行ってもスーツ姿の観客はいないか・・・。 余談だが、何年か前に飯田橋で平日の真っ昼間に映画を観たが、館内でスーツ姿の男性を何人か見かけて不思議に思った。仕事をさぼって映画観てたのだろうか? 入場料は最低3ユーロ50セントから最高6ユーロ。最低料金は誰でも払う必要ありで、それを超える金額は寄付。私は5ユーロ払った。いくらなんでも3ユーロ50セントじゃ安過ぎる。そんな低料金でよく経営が成り立つものだと不思議になった。 ▲
by rbhh
| 2005-09-26 07:15
| 映画
2005年 09月 25日
![]() 縁があればそのうちどこかで見ることもあるだろうと、とりあえず追いかけることはしなかったのだが、とうとう念願かなって彼の作品をまとめて、しかも地元で見ることができるので会社を休んで行ってきた。週末に行ってもいいんだけど、混んでる会場で見るのは落ち着かないので、どうせ見るなら平日のしかも午前中を狙った。会場をうろついているのは年金生活者がほとんどって感じ。 Baumeisterはドイツ近代美術を代表する画家のひとりで、ナチからの迫害にもかかわらずドイツにとどまり続けたという。時代ごとの作風の変化をじっくり追うことができて面白かった。なんといってもこういう展覧会の醍醐味は、個人所蔵の作品も見られることだなあと実感。本当に多くの個人所蔵の作品が出ていたのだ。 ▲
by rbhh
| 2005-09-25 04:11
| 美術
2005年 09月 23日
毎年楽しみにしている映画祭が今日から始まった。今年は100本以上の映画が上映されるとか。楽しみにしている反面、悩みの種でもある。なぜか?あまりにも観たい映画がありすぎて選択するのが大変なのだ。映画館4カ所、合計10スクリーンで同時進行のプログラム!同じ日の同じ時間帯に観てみたい映画が重なると、どれを切り捨てるかでさんざん悩む。
選択の基準としては好きなタイプの映画(ロードムービー、子供や家族がテーマ、遠い国の作品など)で、かつ将来的に劇場上映されそうもないもの。過去には劇場上映されないだろうと思ってたら、すぐに公開されてしまい悔しい思いをしたことがある。逆にこれはすぐ公開されるだろうと思って切り捨てたら、されなかったこともあるので、判断がムズカシイ。 まずはA3大の一覧表で観たいなと思う映画にかたっぱしから丸を付けてから、切り捨て作業に取りかかる。一日に2本観るような場合は、移動時間も加味して切り捨てる作品を決めて行く。最後は直感に頼るしかないので、たまにはハズレもある。 何年か前にこの映画祭で観て気に入った作品をひとつ紹介します。 タイトルはLove Liza。監督はTodd Louiso。 High Fidelityでレコード屋で働いてる青年役をやっていたのがTodd Louisoで、あの映画のなかでは一番光っていてとても印象に残っていたのだが、その彼が監督した作品とプログラムに書かれていたので、観る!と即決。主演はPhilip Seymour Hoffman。彼の存在を意識するようになったのは、Todd SolondzのHappinessを観て以来。 話がズレるが、私はとにかくSolondzを敬愛している。そのきっかけになったのがこのHappinessなのだ。Philip Seymour Hoffmanは映画にはなくてはならないキャラクターだと思う。どこか頼りない感じだけど、人が良さそう…。 Love Lizaで彼が演じるのは、妻に自殺されてしまった男。あまりに突然のことで、戸惑い、ふらふらと漂流しているような、哀愁感のただよう男の役が彼にぴったりだった。今も忘れられないラスト。彼はいったいどこへ向かったのだろう…。 追加:Philip Seymour Hoffmanはドイツで昨年公開されたOwning Mahownyで、ギャンブル中毒の銀行員の役がとっても良かった。どんどんギャンブルにはまって追いつめられる役。監督はとってもせつない物語Love and Death on Long Island を撮ったRichard Kwietniowski。 ▲
by rbhh
| 2005-09-23 06:54
| 映画
2005年 09月 21日
![]() キールで映画を観るのは初めて。映画館を見つけるのがまずひと苦労だった。裏通りにあって映画館らしき看板がまったく出てない、地味な建物の2階にひっそりとある小さな映画館。何人か道を歩いてる人に「このへんに映画館ありませんか?」って聞いたのだが誰ひとりとして知らなかった…。 映画文化を守るべく、あまり商業ベースに乗らないような作品を地味に上映している各地の映画館がネットワークを結んで支え合っているKommunale Kinosのひとつだった。看板くらい出しておいてよ〜と文句を言いたかったが、商業主義に走らず良い映画をひっそりと上映しようという姿勢なのかもしれない。一度場所さえわかってしませば、それはそれでいいなと思う。 何よりも感動したのが、座ろうと思った席がなんと大好きな監督Hal Hartleyシートだったこと!なんのことかというと、すべての席ではないのだが、背もたれ部分に監督や俳優、女優の名前が縫い付けられていて、たまたま私が向かった席はHal Hartleyの名が付いていたのだ!その由来を映画館の人に聞きそびれてしまったのが残念。いつかまた行ったら絶対に聞いてみたい。ちなみにHartleyシートの隣りは、彼の映画でおなじみのElina Löwensohnシートだった。 館内が暗くなると同時に、予告編やコマーシャルなしですぐに上映開始。 入場料は安すぎるんじゃないかと心配になるくらいの4ユーロ50セント。 映画は期待通り良かった。なんと言ってもこどもたち4人、そして彼等と友達になるSakiちゃん役の女の子が素晴らしかった。長男で一家の柱となるAkiraの目の意志の強さ。そして、彼等に多少なりともかかわる数少ない大人たちのやさしさ。いろいろ心に深く残ってます。町の音や空港の音がとっても効果的に使われていて、是枝監督は音を大切にしているのを感じた。 母親に捨てられてもひたむきに生きて行くこどもたちを見ていると、とても崇高なものを感じた。古いところでは『サラーム・ボンベイ』、あと最近では『亀も空を飛ぶ』、『酔っぱらった馬の時間』など、子供がたくましく生き抜いていく映画を思い出した。 ▲
by rbhh
| 2005-09-21 06:17
| 映画
2005年 09月 19日
今年発見した忘れ難い美術館についての記録。
5月に数日ミュンヘンを訪れた際、せっかくだから近場でどこか行こうということになり、それまで行こうなどと思ったこともなかったリヒテンシュタインという小国があったことに気づき行ってきた。 途中オーストリアの小さな町Feldkirchに寄った。町の真ん中にあった教会のそばを通ったらオルガンが聞こえてくるので、引き込まれるように中に入ってみたら、誰もいない薄暗い教会でどうやらオルガニストが練習しているよう。しばらく聴き入っていたら練習が終わった模様。オルガンのある2階から下を見下ろしたオルガニストはこちらの姿に気付いたようで、しばらくしてからまた弾き始めた。短い曲を弾いた後は練習が終わったようで、ゴソゴソと階段を降りる音がしてきた。あわてて外に出るとおそらくオルガンを弾いていたであろう人が出て来たので「あなたがオルガン演奏していたのですか?」と思わず問いかけてしまったら「そうです。」との返事。「素晴らしかったです、聴かせてくれてありがとう。」とお礼を言って別れた。最後の曲は私たちへのおまけのプレゼントだったんじゃないか、と固く信じている。 前置きが長くなったが、オーストリア経由でリヒテンシュタインに入り、まずは首都Vaduzへ行ったら、まだ夜7時というのに人影すらなかった!平日だというのに店はすべて閉まっていて、まるでゴーストタウン。ホテル兼レストランを見つけて食事をしてその日は終わり。 翌日はその日のメインであるリヒテンシュタイン美術館へ。そんな美術館があることは直前まで知らなかったのだが、あるので行くことにしたという単純な理由。 2000年にオープンしたばかりという美術館は外から見てひとめで気に入った。四角くてまったく媚びていないシンプルな造り。まさに私の好み。ちょうどリヒテンシュタインのHilti家のコレクション(Hilti art foundation)展開催中。会場に入ったらなんと日本人女性が展示室の見張り番としていらっしゃって、リヒテンシュタイン公爵家のコレクションを美術館職員が見せてもらった話だとか、公爵家のコレクションはウィーンに移ってしまったことなど聞かせくださった。 いいな、と思ったのが普通は絵の横に張られている画家の名前やタイトルがないこと。その代わり作品ごとに番号が打ってあって、入場券と共に渡されるパンフレットにそれぞれの番号について、作家名、タイトル等が書かれている。見張りの人の話だと、みんな作品を見るよりも先に作家名などを確認するから、まずは作品を見てほしいという学芸員の願いが込められているとのこと。初めて見たMax Bill(1908-1994)の作品が特に印象に残った。 美術館には寿司カウンターのあるカフェが入っており、握っているのが本物の日本人!お昼はそこでおいしいお寿司を食べて大満足。 その後スイスを通って帰る途中に雰囲気の良い村があったので立ち寄ったら、偶然にもそこはアルプスの少女の故郷。後で知り合いにそのこと話したら、スイスのガイドブックには出てるから誰でも知ってるそう。私はスイスのガイドブック持ってないのでぜんぜん知らなかった・・・。 ▲
by rbhh
| 2005-09-19 06:36
| 美術
2005年 09月 18日
![]() 待ちに待ったジャームッシュの新作。 昨年公開された『Coffee and Cigarettes 』は2本を除いては、過去に観たことのある短編の寄せ集めだったので新作という気がしなかった。『Ten Minutes Older』も短編だったので、長編としては『Ghost Dog』以来ということになる。本当に長い間待った。『Stranger Than Paradise』を観て衝撃を受けて以来、私は自称「筋金入りのジャームッシュ・ファン」なのだ。 期待通りだった。あの間の取り方がたまらなく好き。有名女優がわんさか出るので、いったいどんな出来なのだろうとちょっと不安だったけど、始まってすぐ安心感で満たされた。 奇しくも ヴェンダースの新作と共通するテーマだったので、映画館では今日「父と息子」をテーマにふたりの新作についてのセミナーが行われていたそう。その一環としてセミナー参加者は『Broken Flowers』を見ることになっていたらしい。 映画が始まる前のコマーシャルなどが終わって、いよいよ始まるぞという時に、疲れた感じのおじさんが現れてマイクを握ってしゃべり始めたので、いったいなんだ???と思ったのだ。そのおじさんがどうやらセミナーの講師だった模様で、ヴェンダースとジャームッシュの共通点などを語り始めたところ、客席から「ちょっと〜、5時半から始まるはずなのに、いったい何時になったら始まるのよ?!」と苦情が出て(私同様、セミナーのことなど知らずに観に来た人だったののだろう。)、講師のおじさんは、いきなりのカウンターパンチにタジタジ。「みなさんの貴重な時間を無駄にするつもりはない。手短かにするから辛抱して。それに今映写技師は席はずしてるから、どっちにしろ今すぐ上映はできない。」との説明。そこで客席の一部から拍手。私は一刻も早く観たいから、おじさん、さっさと終わらせてよって心の中で毒づく。 veroniqueさんもご指摘されてますが、私の好きなフォーレの『レクイエム』が使われて、うれしかった。 ▲
by rbhh
| 2005-09-18 05:38
| 映画
2005年 09月 15日
今日は久しぶりにめずらしいことが起きた。
私の職場はビルの6階にある。エレベーターがあるけれど、毎日階段を使って上り下りしている。2年前までは4階に座っていて、朝、仕事の段取りなど考え事しながら階段を上っていて気づくと、5階まで行ってしまうってことがときどきあった。 6階に部屋が移ってからは、さすがに7階まで行き過ぎってのはなかったのだが、今日なんと初めてそれをやってしまった。はっと気づいたら7階にいたのだ。 ドジだな〜と情けなかったけど、多少うれしくもあった。7階まで息切れせずに余裕でたどり着いていたから。 ▲
by rbhh
| 2005-09-15 06:28
| たわごと
2005年 09月 14日
9月10日土曜日はJ.S.バッハの『ロ短調ミサ曲』の本番だった。終わってしまったことがまだ信じられない。夢の中の出来事だったかのようで・・。合唱を始めてまだ3年と新米だが、これまで経験した数少ないコンサートの後は、抜け殻みたいになってしまってしばらく立ち直れなかった。またそうなってしまうのだろうと覚悟していたが、今回はまだ夢見心地。そのうちCDが出来上がるので、それを聴いて初めて現実味が出てくるような気もする。
去年のクリスマスに『ロ短調ミサ曲』を歌う人を募集する広告を見つけて、すぐに電話したら「あなた経験あるんでしょうね?」と聞かれたので、小心者の私としては珍しく、あの時点では合唱を始めて2年足らずだったのにちゃっかり切り上げて、「『ロ短調ミサ曲』は歌ったことないですが、すでに3年間聖歌隊で歌っていて、オラトリオもいくつも歌いました。」など大誇張してしまった・・・。これというのも、絶対にチャンスを逃したくなかったから。1月から毎週練習を重ねてきて、週末の集中練習も何回もあった。とにかく私にとっての今年の最大行事だったのだ。 既存の合唱団が数を補うために外部から人を募集して、外部参加のひとり、70歳近いのではと思われるおばさまは「天からのお呼びがかかる前にもう一度『ロ短調ミサ曲』を歌っておきたくてね〜」とのこと。おばさまの気持ちが痛いほどわかった。往復で3時間もかけて練習に通ってらしたというのに、なんとそのおばさまは本番直前に病気になり歌えなかった!本当にお気の毒でお気の毒でたまらなかった。他にもいろんな人に出会った。みんなに共通するのは、とにかく歌うことが好き。そして『ロ短調ミサ曲』を絶対歌いたいという強い意志!『ロ短調ミサ曲』はそれだけ特別なものなんだなあと実感。 本番の1週間くらい前からドキドキ状態が続いていた。例によって毎日のようにDVDでトーマス教会の少年たちと一緒に歌って最後の詰め。コンサート当日は朝からぜんぜん落ち着かなかった。本番直前に隣りにいた仲間にあなた興奮してないのと聞いたら、驚いた顔されて「もう30年もこの合唱団の指導者のもとで歌っていて、彼に全幅の信頼を寄せているから全然心配することも何もない、私達は大家族のようなものなのよ」とのこと。それを聞いて私も「そうか、ドキドキすることはないんだ!」と落ち着けた。 会場は満席。友達も何人か来てくれてるはずだけど、客席を見渡す余裕など私にはなし。隣りの仲間は「○○が来てる」などとつぶやいていて余裕。 曲が始まってからは本当にあっという間だった。2時間近く歌っていたはずなのに・・。中頃に感慨極まって涙が出そうになったが、歯をくいしばった。・・というか歯をくいしばったら歌えなくなってしまうので、歯をくいしばってるつもりで歌い続けた。 最終曲のDona nobis pacem「われらに平安を与え給え」は奇跡的だった。練習中にほとんど歌わなかった曲だが(テクニック的に難かしくないから、だと思う。)、教会ごと天に向かって昇っていくかのようだった!私がそもそも『ミサ曲ロ短調』が好きになったきっかけが、このDona nobis pacemだったので、本番であそこまでダイナミックに演奏できて思い残すことはまったくなし。指揮者がタクトを下ろし満席の会場がシーンと静まり返っていた、あの時間がとても長く感じられた。その後のことはもう何がなんだったのかうまく思い出せない。拍手の嵐で、客席には立ち上がって拍手してる人もいたのには感動したのだが・・。 来てくれた友達もみんな感激してくれてた。ひとりは自然に涙が落ちてきたそう。 これまでに歌った数少ない演奏会のたびに思ったのが、演奏会っていうのは演奏する人と聴く人とが一体になるんだなってこと。練習のときとはぜんぜん違う、なんとも表現し難いエネルギーのようなもので会場が満たされる。 打ち上げのときに話題になっていたのが、『ロ短調ミサ曲』をたった18人(真相は不明です。)で歌ってしまうバッハ・コレギウム・ジャパンはすごいということ。彼等の演奏をドイツで聴かれたnyf1403さんのブログを発見しました。 終わったばかりだが、また次の目標が出来た。 『ロ短調ミサ曲』をもう一度歌うこと。 ▲
by rbhh
| 2005-09-14 13:18
| 音楽
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